


Night mare
「することなくなっちゃったね、フレデリック」
本を読んだり絵を描いたりと時間を潰してきたが、さすがに昼を回ると、することも尽きてきた。
それに、まとめ買いする食料もそろそろ買いにいく頃だ。
「オルガもご飯まだだよね。そうだ、お買い物行こうか。
あ、でもフレデリックはお留守番。フレデリック、オルガと一緒にいてね」
にこりと笑い、フィータはオルガの部屋に向かった。
「オルガ、お買い物行ってくる」
「何?」
フィータから出るとは思っていなかった言葉に
オルガは体を起こす。
「買い物って、何をだ」
「お昼ご飯。すること無くなっちゃったし」
確かに、買い物に出る必要はあった。
それに、この状態ではフィータの相手も無理だろう。
だがフィータを一人で外に。
まして人の多い市場に行かせるのは無謀とも思える。
「フィータ、一人で外に出るのは危ないよ。
食べ物だって、何一つないわけじゃないだろう?」
「お買い物、一人でも出来るよ。
いつもオルガと一緒にしてるように、これくださいって」
「、、、、、、」
「だから大丈夫。行ってくるね」
「どうしてもか」
「行っちゃいけないの?僕にはお買い物できないの?」
「、、、、、」
無理だから行くなと言えば、食い下がってはこないだろう。
だが、あれも駄目これもするなでは
フィータの心を傷つけるかもしれない。
思った矢先、フィータは肩を落とし小さくなった。
「オルガやアリエルがしてること、僕にはできないの?
僕は何ができるの?何ならしてもいいの?」
「フィータ、、、、、」
守ることは難しい。
閉じ込めて何もさせなければ
怪我はしないが心を傷つけてしまう。
かといって、一人で外に出したら無事に帰ってくるだろうか。
どっちを取ればフィータのためなのか。
考えたオルガは外に出すほうを選んだ。
「じゃあ、俺が言うもの買ってきてもらおうか」
「ほんと?」
「ああ。頼むよ」
「うん」
嬉しそうに笑う。
オルガはベットを出ると紙に書き出した。
「いつも行ってる店、わかるか?」
「いつも、、、、デニスおばさんのお店?」
「デニスさんにこの紙を渡してくれ。買う物は書いてある」
「わかった」
「あとは金だな」
ざっと計算し、財布からいくらか渡した。
「落とさないように気をつけるんだぞ」
「はい」
「それから、知らない道に入るなよ。
市場以外には行かないこと。これだけは約束してくれ」
「うん。行ってくるね。フレデリック、お留守番してて」
フィータはフレデリックをベットに乗せて、部屋を出た。
残ったオルガは大きく息をつく。
フィータのため。
何度考え何度答えを出しても、問いは消えなかった。