妙薬
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翌日。 「かかってるわね」 妖しの里に向かった弥杜が 人里の人間と鉢合わせの可能性は十分ある。 最悪、一戦交えたかもしれない。 「大丈夫、、、、帰ってくるって言ったもの」 信じている。 それでも一人は静かすぎて 「美海が唄うと、また違って聞こえますね」 声に振り向くと、待っている人の顔があった。 飛び降りた美海は足元に駆け寄る。 「怪我してない?大丈夫?」 「大丈夫です」 微笑んで返し、抱きあげてソファーに座った。 |
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「誰にも会いませんでした。 「よかった」 「さっきの歌、まだ覚えていたんですね」 「大好きだったもの。今でも弥杜の歌好きよ。 「ええ」 無事な姿に胸をなでおろした美海は 「薬草はどうだった」 「季節がら手に入らない種類もありますから 「白竜さんに上手く効くといいわね」 「どこまで効果がでるかはわからないけれど 「里を捨てて、人の中で 里を捨て生き延びろとの命令に 妖しの長である大帝こと魅影 その光景は今でも忘れられない。 「一人でも多く、無事に生き延びてくれればいい。 「、、、、そうね」 命令に従って生きて良かったと。 そう、より多くの同胞が思える今であることを |
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「兄さん?」 打ち込まれた牙はそう時間を置かずに離れた。 「もういいの?」 「ああ、大丈夫だ」 「僕はまだ平気だよ。 「無理はしてない。 言いながら傷を拭い襟元を正す。 そのた度に目に入るのは、消えずに残った牙の跡。 それでも共に生きていくと決めたのだから。 「お前を残して、どうにかなったりしないよ」 「兄さん、、、、」 「助けられてばかりだ。本当に」 車道に出てしまい弥杜に助けられたこと。 迦螺霧が薬を依頼したことも聞いたと、蛍雪には伝えた。 「悔しい思いも苦しい思いもしたけど 「ああ」 「迦螺霧さんのこと、いつかは父さんて呼べるのかな」 「、、、、、お前は許せるのか?」 「迦螺霧さん、すごく気を使ってくれてる。 「そうか」 蛍雪も自分と同じように感じていたのだろう。 ならば、いつかきっと。 「すぐには無理かもしれない。 「兄さん、、、、」 「焦らなくてもいい。 「うん。そうだよね」 いつか、そう遠くない未来。 重ねた手に願いを乗せた。 ノックの音がして、迦螺霧が姿を見せた。 「弥杜がきてる」 「弥杜さん、じゃあ」 「薬ができたのか?」 「完成したそうだ。ここで構わないか」 「いいよね、兄さん」 「ああ」 目には見えない希望が形になった瞬間 |
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