空白を超えて
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ホムンクルス。それは精霊使いの手から生まれる命。 精霊が持つ4つの基礎効力を引き出し シェスタは、闇戯、ジャステアという 「嘆きの淵、戦場跡に置き捨てられたホムンクルスならば 「そんな昔からあの場所に?」 「打ち捨てられ、長い眠りにつき目覚めた。 「そんな、、、、ホムンクルスの生成は命を創ること。 「そうは考えられない時代だったのですよ」 「同じ、、、、生きている命なのに」 だがやはり、彼の表情は変わらなかった。 目の前の会話が、自分のことだという認識も無いだろうと 「イレーネ、まずは名前を考えてあげらどうです。 「そうですね」 「私の名前は」 「製造番号と名前は違うのよ。 「マスターの命令に従います」 (まずはこの認識から改めなきゃ) 険しい道のりだが、このままになど出来ない。 イレーネは心を決めた。 「シェスタ様、今日はここまででよろしいでしょうか。 「では、彼のことはお願いしますね。 「わかりました。行きましょう」 「はい」 「失礼します」 シェスタは頷き、優しい瞳で部屋を出る2人を見送った。 |
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「さて、、、、」
彼に関しての憶測は間違っていないだろう。
だが、ホムンクルスのことなら彼らのほうが詳しい。
「行ってみるか」
最高位の精霊使いから創りだされた、最高位のホムンクルスである闇戯。
その闇戯が命を与えたジャステア。
シェスタは、この2人が生きる地へ向かった。
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湖を隔てた向こう側。翼を持たぬ命が生きる、もう一つの世界。 打ち捨てられた離れ里で、闇戯は静かに月を見上げていた。 「銀色の月か」 漆黒の空に銀色の月が浮かぶ。 「闇戯様」 共に暮らすジャステアが庭に下りてきた。 「今夜の月は一層美しいですよ」 言われたジャステアは同じ月を見る。 「本当に、宝石のようです」 「ん?あれは」 「何かが、、、横切った?羽音?」 月明かりを翼の影が遮った。近づくその姿は 「ほう、、、黒の統括とは」 「わざわざ御出でになるなんて、どうされたのでしょう」 「見当もつきませんね」 やがて、黒の統括シェスタが降り立った。 「御出でなさいませ」 「あなた様がここに来る要件など検討もつきませんが 「突然すみません。あなたに訊きたいことがあって」 「私?」 「ええ。ホムンクルスである、あなたに」 闇戯の表情が、一瞬動きを止めた。 だがすぐに、いつもの感情を読ませない顔になる。 「ホムンクルスの何を知りたいと?」 「統括様、向こう側でホムンクルスを必要としてるのですか?」 ジャステアが遮った。 この時点で新たにホムンクルスが見つかったなど ホムンクルスを必要とするのなら、まず自分たちからだろう。 2人だけの静かな生活が奪われるのだろうかと 「闇戯様をお連れになるというのなら、私も」 「ジャステア、違いますよ。あなた方をどうこうではありません」 不安を払うようにと、シェスタは優しく返した。 「本当に、少し訊きたいことがあるだけです」 「、、、、わかりました。申し訳ありません。先走りまして」 「伺いましょう。どうぞ」 「ありがとう」 月光を残し、3人は館に入った。 |
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「それで、私に訊きたいことというのは」 「先日、私の部下が嘆きの淵でホムンクルスではないかと 「嘆きの淵、、、闇戯様」 「続けてください」 シェスタはこれまでの状況と、そこからの推測を話した。 「あなたなら、この状況をどう思いますか」 「統括様の推測で、間違いないと思いますよ」 「そうですか」 「ホムンクルスの成功を知った、時の統括が求めたのも ここでシェスタには一つの疑問がわいた。 兵として求められたのなら、それなりの数が創られたはず。 何故今になって、彼だけが発見されたのだろうか。 「ホムンクルスが命を終える方法は 「マナを散らし、消滅しろ、と」 「ええ」 「命を創りだすことが 「当時はアルムのような考えが少数派だったのですよ。 当時を思い出すかのように、一瞬視線を揺らし 「停戦の後、大半は自然消滅か用済みと見なされ 「後始末だなど」 「私は、それを見てきた。 「、、、、、、」 闇戯の言葉に何も返せない。責めではないと、わかっても。 「何であれ、今となっては真相を知ることなど出来ません。 今を支えている過去の重さを |
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