
写し絵
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歩きながらの話によると 先ほどカーネリアを追いかけていたのは 「あんないかついの連れてたら余計目だって逆効果だよ」 「けれど、お父上もカーネリア殿をご心配してこそでしょう。 「、、、紅響さんてどこの人?いい家の人なの?」 「え、いいえ、、わたくしはそのような」 「でも、そこまで丁寧な言い方する人そういないよ」 「昔からこうですので、あまり気にかけたことはありませんが 「あなたって、、、」 カーネリアは笑い出していた。 「ごめん。だけど丁寧なうえに素直っていうか、、、 最後の呟きは紅響に届かなかった。 |
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そのうちに、目的の{銀月}に到着した。
「おそらく、こちらで間違いないと思います」
「ありがとう」
「では、わたくしはこれで」
最後まで丁寧な会釈をし、先へと歩き出した。その背中から声がした。
「紅響」
「、、、、」
呼びかけに一瞬だけ錯覚を起こす。
足を止め、振り向いた紅響にカーネリアは駆け寄った。
「この辺歩けば、また会えるかな」
「、、、、、」
「もう僕とは会いたくない?
それとも家はキエヌじゃないの?」
「キエヌで暮らしてはおりますが」
「じゃあ、見かけたら声掛けてもいい?
どこに住んでるとか、何してるとか、詮索はしないから」
「そうですね、、、この広いキエヌでまた会えたなら
何かご縁があるのかもしれませんね」
わずかに微笑んだ紅響に
カーネリアは倍以上の笑顔を向けた。
「きっと会えるよ。楽しみにしてる。じゃあね」
その笑顔のままきびすを返し、店へと入った。
今度こそ、紅響は市場へと歩き出した。
「、、、、他人の空似。けれど、、、写し絵を見たようだ。皆、、どこに」
忘れることのできない面影が浮かんでは消える。
ちくりと痛む胸を抱きしめるように、紅響は手を旨に当てていた。