風が伝えし奏で
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「いつから目が覚めていたんだ」 「ドレスがどうのこうのって、、、、、。 言い終わるより早く 「よかった、、、、、。戻ってきてくれたんだね」 「ルトヴァーユ様、、、、、」 「ルトヴァーユでいい。 シェスタは音をたてないように部屋を出た。 |
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「、、、あなたは白銀なのよ」 「確かにその通りだ。 「ルトヴァーユ、、、、」 「白銀になった後、初めて偶然会ったとき膝をついたね。 「もう、同じように接することは許されないと思ったわ。 「あの時、私を見ることもしないで飛び立った。 「友人、、、、そうよね、あなたにとっては」 その言葉がヴィクトリアは苦しい。 だから、これ以上誤魔化すことはできなかった。 「あなたが白銀になるってわかったとき気がついたわ。 「ヴィクトリア、、、、、」 「諦めようとしたのよ。誰も隣には立たない。 「、、、、そうだったのか。 「ルトヴァーユ、もしも今隣にいたいって頼んだら 「それは、、、、、」 友人以上の存在。 ヴィクトリアの想いを知った上で共に過ごしたならば この先時間をかければ。 いや、ヴィクトリアの望みが叶う保証はない。 あてのない約束はきっと苦しめてしまう。 ヴィクトリアも、偽りに近い想いを望みはしないだろう。 「あてのない約束は苦しめるだけだろう。私は」 「馬鹿!」 真剣な怒鳴り声が響いた。 「ならどうしてここにいるのよ!迎えに行けばいいじゃない!」 「ヴィクトリア、、、、」「あなたが隣にいてほしいのはイーリスなんでしょう? 「、、、、、、、」 「私を振るくらいなら、正直になるのね。 「、、、、、ありがとう」 これで気持ちの整理がつくわけではない。 それでも笑顔を交わし、ルトヴァーユは部屋を後にした。 |
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「、、、、、話せるようになるのかしら、これで」 ルトヴァーユ。そしてイーリス。次に会う時は、どんな顔をするのだろう。 笑顔になれるのだろうか。それとも、同じように飛び立ってしまうだろうか。 そんなことを考えていると背中で音がした。 優しくシェスタの手が髪をなでる。 「猫みたいですね」 「気を悪くさせてしまいましたか」 「、、、、嫌じゃないです」 「温かいお茶でもいれましょう」 シェスタは静かに立った。 「甘く作りますね。疲れている時は ヴィクトリアの返事はなかった。 手元に視線を置いたまま、シェスタはお茶の準備を続ける。 「落ち着いたら、湖を渡った町に行ってみませんか。 「ごめんなさい。少しだけこのまま」 背中にしがみついたヴィクトリアは震えていた。 「気がすむまで、いいですよ」 「シェスタ様、、、、」 「気のすむまで泣いてしまいなさい。ここにいるから」 「、、、、、、」 「誰のための涙でもかまわない」 包み込むような温かさではなく、強い支えの言葉だった。 叶わなかった最後の願い。 ヴィクトリアは心のままに、声をあげて泣いた。 |
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「いただきます」 「どうぞ」 「、、、、あまり見ないでください。ひどい顔してるでしょう」 泣きはらした顔を見られるのが気恥ずかしくなり そんなヴィクトリアにシェスタは微笑んだ。 「あなたが少しでも楽になれたのなら 「シェスタ様」 振り向いたヴィクトリアを、美しい瞳が真っ直ぐ見詰める。 「あ、、、ありがとうございます」 違う何かでヴィクトリアの頬が上気した。 「一日、二日休んだら、白の統括にも会いに行きましょう」 「え、、、、」 「彼が手を貸してくれなければ 「白の統括様にまで、私」 「怒らせたのではないから心配はいりません。 「はい」 「私も行きますから、大丈夫ですよ」 シェスタの傍ら。 そこは優しくヴィクトリアを包み込む場所だった。 今だからそう思えるのかもしれないけれど 「今はただ、お休みなさい」 穏やかな声音が優しく響いた。 |
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