泣き上戸

焔珠 「これくらいにしておくか?顔赤いぞ」

寥牙 「そんなに飲んではおりませんよ。それに、何故だか心地よくて。
     暖かな風に吹かれているようです」

焔珠 「飲みなれてはいなさそうだな」

寥牙 「そうですね、、鳳雅様の前では飲んでおりませんから。
     自分に遠慮せずに飲めばいいと、そう仰ってはくださいますが
     私はあの御方に仕える身、主の前でそうもできませんし」

焔珠 「同列に置くのは無理だろうけど
     もう少し近づいてもいいんじゃないか」

寥牙 「とんでもありません!私を要らないと仰るのであれば別ですが」

焔珠 「でも、追いかけて来たんだろう」

寥牙 「え、あの、、それはまた別の、、(酒をあける)」

焔珠 「大丈夫か、、、?」

寥牙 「(、、、ヒック)、、鳳雅様は私をどう思っていらっしゃるのでしょう?
     何も言わずにでていかれたあの時、
     私は追いかけずにはいられなかった。
     ずっと、あの御方を見てまいりました。
     心からお仕えしたいと、そう思える御方と初めてお会いできたのです。
     いつか、私のような存在など要らなくなるのかもしれない。
     ご迷惑かもしれない。その時が恐ろしく思えて、、、」 

焔珠 「傍にいてほしいと言われたんだろう?それを信じられないのか?」

寥牙 「いえ、そうでは」

鳳雅 「寥牙!何をしておる!」

寥牙 「ほ、、鳳雅様〜(がしっ)」

焔珠 「、、、、、、」

鳳雅 「(飲めぬ酒を飲みおって、、、、)」

寥牙 「私を捨ててしまわないでくださいませ。心からお仕えいたします。
    鳳雅様以外のどなたかになど、、、、私は、お仕えしとうはございません」

鳳雅 「わかっておる。そなたには傍にいて欲しいと申したであろう」

寥牙 「、、ひっく、、本当に、、よろしい、、ですか、、」

鳳雅 「嘘ではない。我の心からの望みじゃ。
     だからもう泣くな」

寥牙 「鳳雅、、、様、、、(極上の微笑み ばたり )」

焔珠 「そんなに強い酒じゃないけどな、、」

鳳雅 「強かろうが弱かろうが酒は飲めぬ。
     今とて、猫の額ほども飲んでおらんだろう」

焔珠 「そうか、、知らなかったとはいえ悪かった」

鳳雅 「こうなる前に止めなかった寥牙の責じゃ。
     そなたが謝ることではない。寥牙、起きぬか、寥牙」

寥牙 「ZZZZZZ、、、、、」

焔珠 「駄目だな。運ぶよ」

鳳雅 「この、、、たわけが」


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