幸福の護り石(V)

そして夜。

「まさか、貴方だったなんてね」

手元に返ってきた護り石を見つめ、アントワネットは呟いた。

「でも、、どうして気がつかなかったのかしら」

忘れていたわけではないけれど
レイスがルディを連れて初めて店に来たとき、昔会っていた、、
その頃は名前も知らなかった少年とは結びつかなかった。

それでも、今隣にいるのはこの石が繋いでいてくれたから、、。

「何を考えていました?」

「ルディ、、、」

「あの手紙、再会できたときに破ってしまえばよかったですね」

「破る前に読ませてほしかったわ」

「手紙といえるものではありませんよ。たった一行ですから」

「それでも、んっ、、、」

アントワネットを腕の中に収め、ベットへと身体を沈める。

「愛してました。きっと、、あの時から。
 今も、この体が動きを止めるその瞬間まで、ずっと」

「、、、まだ、あんな小さな子供だったのに」

「その子供が誓ったことです」

アントワネットの耳元でささやかれた言葉は、遠い昔の誓い。



〜 きっと、貴女を迎えに行きます 〜




おまけ  その頃のレイスとガレリア

「、、、、大丈夫、レイス」

「何で、、、急に熱なんか、、」

夜。体中の筋肉痛と発熱でレイスは寝込んでいた。

「お前はなんとも無いのか?」

「、、、言われればそうだね、、でも、そんなに違うかな」

(違いすぎるだろう)

「疲れただけだと思うけど、、冷たいもの探してくるね」

(はあ、、、倍にして返してやる)

愚痴がおちる一方で、ガレリアに看病されるという点では礼を言ってもいいかと思う。

暫くすると、切った果物を持ってガレリアが戻った。フォークに刺したそれをレイスの口元に運ぶ。

「、、、それくらい自分でできるよ」

「いいから、熱が引くまでは病人らしくしてて」

「(、、、、可愛いことをしてくれる)わかったよ、、そうさせてもらうか。落ち着いたら、嫌っていうほど可愛がってやるからな」

ガレリアは一瞬で真っ赤になる。レイスの言葉が実行に移されたのは、翌日の夜だった。



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