泡沫 〜 もう一つの物語 〜

始まりは、気まぐれだった。

死神との取引で手に入れた、一つの魂。ただ盲目に私の為だけにあれ、と。

なのに、唯一の大切な存在に変わるだなんて、始まりの時には思いもしなかった。

見えない道の向こうに何が待っていようとも、お前がいるこの時を後悔はしないよ。ルネ。

 
 プロローグ

 黒の双翼を宿す風響。
 ある日、風響は死神とこんな取引をする。
 それは、デスサイズと、死神が狩る魂の交換。
 その結果、風響はルネという魂を手に入れた。

 最初は気まぐれ。暇つぶし程度のつもりだった。
 けれど、2人には様々な人たちが関わり始める。
 死神、翼を宿す命。木々や水といった自然に宿る精霊たち。
 大切な人との別れを知り、また新たな出会いを繰り返し
 いつしか互いが唯一の大切な存在へと変わっていった。

 そして2人は、キエヌに新居を構え新しい時間をスタートさせた。
 しかし、当時はまだ世間知らずだった風響が購入したその新居は
 最高級家具を備えた高級一軒家。
 生前、医学の勉強中だったルネは宵宮城の医師として働くことを決意する。
 そして、ルネはキエヌから離れて暮らすこととなった。
 
 
 

 「月夜と黒猫」と「月の宵宮」様のコラボレーションストーリーです。

 黒の双翼<風響>  魔物との契約により不死を得た<ルネ>。

 この2人を主軸に物語は進みます。

 物語の始まりは、宵宮城の病院へ単身赴任していたルネが久しぶりに戻るところから。

 それでは、物語のページをめくってみましょう。