お披露目小噺(U)


真白 「ふう、こっちの姿になったのも久しぶりね。
     着るもの借りてしまったけど、、、」

珀翠 「やっぱり、、、真白だったんだ」

真白 「気がついてた?」

珀翠 「何となく」

真白 「懐かしい顔に会えて嬉しいわ」 

珀翠 「今までどうしてたの」

真白 「猫の姿でいたときに、親切な人に拾われたの。
     でも、引っ越すことになって、そこでは飼えない。
     だから、その家を出て桜の下で寝てたら
     冥鬼がここに連れ帰ったのよ。
     猫のままでもよかったけれど、けっこう知ってる顔もいるし
     だったら人の姿でも良いでしょう」

氷雨 「猫さ〜ん。どこにいるですか〜」

真白 「これなら氷雨も気がつくかしら」

珀翠 「氷雨、こっち」

氷雨 「あい?(てけてけ)、、、、」

珀翠 「覚えてる?妖しの里で一緒だった真白」

氷雨 「真白さん、、、、あの猫さん、真白さん?」

真白 「そうよ。名前当ててくれたわね。元気だった?」

氷雨 「うん。魅影さまも珂晶さまもいるし、お友達もできた」

真白 「そう、よかった」

珀翠 「大帝とは話したの?」

真白 「まだよ。人の姿で誰かと話したの、今が初めてだもの」

珀翠 「一回りしておいたほうがいいかな。人数多いけど」

氷雨 「みんなのところ行こう」


魅影 「真白、、、無事だったか」

真白 「はい。大帝も珂晶様も、妖しの里の者と会えて安心しました」

珂晶 「、、、、(里を出る時のこと、覚えているのだろうか)」

真白 「大帝、里を出る時のお約束、やっと叶うのですね」

魅影 「約束、、、?」

真白 「里を出て以来、忘れたことはありません」

魅影 「(何の約束だ)真白、すまないがその、、、」

真白 「お忘れになった、なんてことありませんよね(笑)」

魅影 「あ、、、ああ、、」

真白 「今度こそ、共にあります」


魅影 「約束、、、何だったろう」

珂晶 「あの、、、大帝」

魅影 「真白の言っていた約束、心当たりはあるか?
     正直、、、、私のほうには無いのだが」

珂晶 「、、、申し訳ありません」

魅影 「何、、、、?」

珂晶 「里を出る時、どうしても最後まで残りたいと
     大帝と共に出て、護りたいというので、その、、、、
     魅影様からの言伝だと勝手に」

魅影 「、、、、何を言ったんだ」

珂晶 「再会できたそのときは、きっと、、、添い遂げると」

魅影 「な、、、、珂晶!」

珂晶 「あ、、、あのときは長引かせてもかえって危険かと思って、、、
     つい、、。申し訳ありませんでした。
     しかし、訂正してよいものでしょうか、、、」

魅影 「真白はその言葉を支えにしてきたのだろうな。
     冥鬼が連れ帰ったとはいえ。しかし、、、添い遂げるなど、、、
     珂晶、真白を傷つけないよう、お前が何とかしろ」

珂晶 「あの、、いっそのこと、添い遂げられるというのも、、、」

魅影 「(きっ!)」

珂晶 「いえ、、、失礼しました」


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