碧い幻影
| 何故、この手紙が自分のもとに届けられたのか。 思い当たる理由などなかった。 ただ、ジェレミーがアイリスに向けた想いは伝わった。 どれほど大切に想っていたのか、それ故にどれほど辛かったのか。 そしてもう一通はアイリスからジェレミーに向けられた想い。 |
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私の名はアイリス。 |
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エメラルドに輝く海。光に輝く砂と青い空の下。 ただ二人、誰もいない海で夢をみていたい。 あの人が私に向けるのは穏やかな微笑みだけ。
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それからどれだけの季節が巡ったのだろう。 どこの誰なのか。 そしてある夜、私は風を感じて目が覚めた。 |
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| この手紙は少女にある決心をさせた。 それは、今の自分の恋に決着をつけること。 ただ見つめるだけの恋を、前に進める勇気が少女の中にうまれたのだ。 少女は手紙をそっとしまうと部屋をあとにした。 そんな背中を押すように、風が優しく吹き抜けた。 |
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