宝箱


珂晶 「どうしよう、、、、このままでは」

珠莉 「どうしたんだ。深刻そうだけど」

珂晶 「私、ここにいられないかもしれません」

珠莉 「急に何言い出すんだよ」

珂晶 「大帝と氷雨と香玉に、どうお詫びしたらいいのか」

珠莉 「魅影と氷雨と香玉?
     その3人に謝らなきゃいけないことがあるのか?」

珂晶 「はい」

珠莉 「謝っても許してもらえそうにないってこと?」

珂晶 「許していただいても、、、、」

珠莉 「まあ、、、3人同時にっていうのは
     厳しいかもしれないけど」

珂晶 「、、、、、、」

珠莉 「肝心なこと聞いていい」

珂晶 「はい」

珠莉 「何やったんだ」

珂晶 「預かっていた鍵を失くしてしまったのです」

珠莉 「鍵?何の」

珂晶 「箱の鍵を」

珠莉 「で、その中には3人にとって
     必要な物が入っていたと」

珂晶 「ええ。このまま開かなかったら
     どんなに悲しまれることか」

珠莉 「(よっぽど大切なんだな。
      3人に共通するものって何だろう)
     最悪その鍵を壊すわけにはいかないのか?」

珂晶 「簡単に壊れるものではなくて」

珠莉 「俺もやってみていい?」

珂晶 「珠莉さん」

珠莉 「違う誰かが見れば、思いもしないところで
     成功するかもしれないし」

珂晶 「そうですね。このままにもできませんし
     可能性があるのならお願いします」


珂晶 「これなのですが」

珠莉 「南金錠か。さすがに素手じゃな」

珂晶 「金属を壊せる物って、何かありますか」

珠莉 「ここで見た覚えはないかも。
     最悪、箱を壊してもいいのか?」

珂晶 「割れ物が入っているので
     あまりそれはしたくないんです」

珠莉 「盗みのプロなら
     ピンか何かで開けられるかも、、、ん?まてよ」

珂晶 「珠莉さん?」

珠莉 「銀月、、、、怪盗銀月、そうだ銀月ならできるかも。
     呼んでくるからそのままにしといてくれ」

珠莉 「あの、、、、行ってしまった。銀月さんて」


珠莉 「こっちこっち」

銀月 「何だ。私に頼みたいことって」

珠莉 「これなんだけどさ、開けられる?」

銀月 「鍵を?」

珂晶 「はい。
     あの、私が預かっていたのですが失くしてしまって」

珠莉 「キエヌの街を賑わせていた怪盗銀月なら
     何とかできるかもしれないと思ってさ」

銀月 「できるとは限らないだろう」

珠莉 「そうだけど、やるだけやってみてよ。
     魅影と氷雨と香玉の大切な物が入ってるらしいんだ」

珂晶 「すみません。お手数おかけしますがお願いします」

銀月 「わかった。見てみよう」


数時間後

銀月 「開いたぞ」

珂晶 「本当ですか」

珠莉 「さすがだな」

銀月 「しかしこれは、、、、」

珠莉 「何が入って、、、、、」

珂晶 「よかった。ありがとうございます」

珠莉 「これって、激辛せんべいと激甘砂糖菓子とお酒?」

珂晶 「はい。どれも貴重な原材料を使っているので
     平均の倍以上するものだそうですよ」

珠莉 「どこで手に入れたんだ」

珂晶 「絡瑛さんの兄上が送ってくださったそうで
     何でもキエヌの市場にでていたとか。
     滅多には手に入らないそうですよ」

銀月 「いくら珍しいからといって、ここまでするほどの物か」

珂晶 「味付けが極端なのと、お酒は飲みやすいうえに
     高アルコールなので他の方が手を出したら危険でしょう。
     ですから念のために、このように保管してあるのです。
     実際、香玉が好む酒の被害者もいますし」

銀月 「どういうレベルなんだ」

珂晶 「ともあれ、大帝と氷雨と香玉を悲しませずにすみます。
     ありがとうございました」

銀月 「、、、、、いや」

珂晶 「さて、新しい鍵をつけないと」


銀月 「力が抜けるな」

珠莉 「確かに本人にとってはお宝だろうけど。
     ま、喜んでたし、いいか」

銀月 「魅影と氷雨と香玉の好物だと言っていたな」

珠莉 「それは確かだよ」

銀月 「本人たちは鍵を持たず、珂晶だけが持っていたのか?」

珠莉 「あ、それはどうなんだろう。聞いてないや。
     でも、確かにそうだよな。珂晶の鍵一本だけじゃ
     自分が欲しい時に珂晶を探さなきゃいけないわけだし」

銀月 「スペアを作って、その3人にも持たせておけばいいだろう」

珠莉 「た、たぶんさ。それはやってると思うよ。
     珂晶も気まじめだから、責任感じて落ち込んでたとか」

銀月 「逆に言えばだ、本人たちが持ってるなら
     他にどうして珂晶が持ってる」

珠莉 「えっと、、、、元々は一本でこれから作ろうとしてて
     珂晶に頼んでるとか。3人とも珂晶のこと信頼しいてるし
     (何で俺が焦ってるんだよ)、、、もしかして怒ってる?」

銀月 「疑問に思っただけだ(去)」

珠莉 「銀月って、なんか難しい顔っていうか
     考えてる顔に見えるんだよな。目が細いからからな」


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