愛読書


幻珱 「調べ物ですか」

悠夜 「いえ、読んでいるだけですよ」

幻珱 「、、、、、百科事典では」   

悠夜 「ええ、見ての通りですが。何か」

幻珱 「読書に百科事典というのは
     あまり聞かない話なので」

悠夜 「知識を得るという点で、小説などよりも
     こちらの方をよく読むんです。
     新しい知識を得るのは楽しいですから」

幻珱 「もう半分以上読破しているんですか。
     素晴らしい求道心ですね」

悠夜 「これは2回目です」

幻珱 「え?」

悠夜 「一回目は流し読みでしたので。
     二回目は、自分に即したというか
     関心を引くような項目を深読みしようかと」

幻珱 「そう、、、ですか。
     あの、ちなみに此処にくる前は何を」

悠夜 「小さな図書館の学芸員でした」

幻珱 「(納得だな)見せていただいてかまいませんか」

悠夜 「どうぞ」

幻珱 「(ここは随分線が引いてある)
     西洋美術、、、、アール・ヌーボー」

悠夜 「ああ、そこは」

(すらすら解説)

幻珱 「(思わず拍手)お見事です」

桔梗 「失礼。その本、百科事典ですか」

悠夜 「ええ。調べ物ですか」

桔梗 「少しばかり。今お使いでなければ
     お借りしたいのですけれど」

悠夜 「どのような」

桔梗 「襲の色目を少し。
     春と夏の中間でいいものがないかと思いまして」

悠夜 「それならば、この辺りでいかがでしょう。
     例えば、、、、、」

(すらすら出てくる)

桔梗 「よくご存じですね」

悠夜 「記憶違いということもありますから
     できれば確認はしてください」

幻珱 「それだけ淀みなくでてくるのなら
     的外れではないでしょう」

桔梗 「その百科事典、暗記しているのですか?」

悠夜 「そこまでのことはありませんよ」

幻珱 「では、この辺りで」

悠夜 (答える)

桔梗 「このようなことは、ご存じですか?」

悠夜 (答える)

        ・
        ・
        ・
        ・
        ・
        ・
        ・

桔梗
幻珱 「御見それしました」

悠夜 (たまたま当たりがよかっただけだけど)

   BACK